世界で一番美しい言葉を…

今日は、桃の日。 
2年前の今日、7月20日、桃はうさぎさんから観音様へと、その姿を変えました。 

母達の悲しみと嘆きだけの日々を、誰より望まないのは、他ならぬ桃自身だと思うから、私達は、こうして笑ってる。桃の弟達にかこまれて、毎日、幸せに生きている。 
正直、あの日以前に戻りたいと何度思ったかしれない。でも、それは決して叶わぬ夢…。 

今は私達を優しく見守ってくれている桃を、困らせたくないから、愚痴らずにいるけど、本当はもっともっとうさぎさんの姿のあなたと、一緒に居たかったよ。その柔らかな温かい体を、いつまでも、なでなでしていたかったよ…。もう一度、桃の得意技の、可愛い“ころん”を見せてほしいよ…。甘えて駆け寄ってくる、桃の笑顔に逢いたいよ…。 

昨日、同級生にカッターナイフで殺害されてしまった、小学生の女の子のお別れ会というのをTVでやっていた。一人娘を突然失ったお父さんが、壇上に挨拶に立つ。支援者の方達と、事前に打ち合わせしたという挨拶の原稿。お父さんは、悲しみをこらえながら、完璧にそれを暗唱された。けれど、たった一言だけ、その原稿にはなかった一節が、お父さんの口をついて出た。それは「娘との12年間は本当に幸せでした」そして娘さんの名を呼んで「ありがとう」と…。 

通常の悲しみを通り越した、激しい無念さや、憤りが、そのお父さんの胸にはあっただろう。でも、どんな特殊な、どんな過酷な状況であれ、愛する娘に捧げる言葉はたった一つ。ありがとう。その優しい言葉だけなんだね…。 

いつも思う。「ありがとう」って、一番美しい日本語だと。 
もちろん、その中にこめられる想いには、ほんのちょっとした気配りから、一生の重みを賭けるものまで、様々だろうけど。 

私達の大切な大切なお姫様。桃には、世界で一番美しい「ありがとう」を贈るね。 
私達一人一人が抱え込んでいた、混沌や絶望の渦を、その秘めたる力で見事に払拭してくれた、桃。 
今のこの幸せは、全て桃がくれたもの。 

桃、りゅうもまりんもラピスも元気だよ♪、母達もね。 
いつか虹の橋で桃に逢える日まで、母さん達は、頑張るからね。 
桃に出逢えて、本当に良かった。 
桃、ありがとう。

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