りゅうちゃんとの出逢い…。
ペットショップの、藁を敷いた水槽の中に居た子うさぎが、私達の顔を見る度に、まるで連れてけ~連れてけ~とでも言わんばかりに(笑)一生懸命泳いでて、その姿にビビビと来た母達はお迎えを決めた。
…という話は、以前にも書いたけど、りゅうと私達が本当の意味で家族になれたのは、実はその“出逢い”の時じゃなかったのかもしれない。
これ、本当に今だから言える話だけど、実は、りゅうは一度里子に出されかけたことがあるんです(><)
もちろん未遂だったし、今でもその時のことを思い出すと、自分達を崖から突き落としたくなるほど苦い想い出なんだけど….。
りゅうを迎えたのは、先住の桃が2歳半の時。未熟児のような体でショップで売られていたのを連れ帰り、離乳もできてない子を、必死で育ててきただけに、母達は、目の中に入れても痛くないほど桃を溺愛状態(;^-^A。桃がうさぎさんの魅力を教えてくれたからこそ、2うさ目のりゅうをお迎えする気持ちにもなったんだけど、まさかその事がこんな事件??を産むなんて….
ちょうどその頃、仕事の関係で、一時期母Aがワンルームマンションに寝泊まりしてたこともあって、最初の1ヶ月、りゅうは母Aの部屋で過した。桃と違って、少しも神経質なところがなく、お迎えした日から、のびのびアマアマのりゅうちゃん(*^-^*)。
その後、仕事も一段落したんで、ワンルームを引き払って、元のマンションで母Bと姉妹で暮らす事になり、りゅうを連れてお引っ越し♪。これからは、楽しい2うさ生活だね~(*´∇`*)….んがっ!!!!!!!
↓母Aのワンルームで暮らしていた頃のりゅうちゃん♪やっぱちっこい♪
な、なんと、桃は部屋にりゅうのケージを置いただけでコーフン状態(><)。まだ、りゅう本うさを部屋の中に入れたワケでもないのに、自分のケージの中をバタバタ走り回って、めちゃくちゃ怒ってるよぉ~;;;;。
これじゃ~とてもご対面は無理だと思って、本来は同じ部屋に二つのケージを置こうと思ってたのが、急遽変更。りゅうは、もう一つの部屋に落ち着いた。けど、一度りゅうの匂いを感じ取ってしまった桃は、それからずっとご立腹。
ケージから出して、遊んであげてご機嫌をとろうとしたら、いきなり母Aの足に噛み付いて来た!!!!(><)。しかも、完全な本気噛み!!!!( ̄(エ) ̄|||。顔つきも、目が血走って、今まで見た事もないような顔になってる;;;;。
桃の剣幕があまりに恐ろしくて、思わず隣室の母Bに助けを求めた母A。駆けつけた母Bが、桃専用のタオルで桃をくるんで、ケージに入れて、その場をおさめたけど、母Aの足からは流血…。
これは、かなりの痛手だった…。
噛まれたことが痛いんじゃなく、桃にそんなショックを与えてしまったことが….。
でも、凹んではいられない。私達は、桃とりゅう、二人の母なんだから、なんとか桃にもりゅうの存在に慣れてもらわないと….。それで、とりあえず桃とりゅうのケージを別々の部屋に置き、りゅう部屋から桃部屋に行くときは、手を洗って、着替えて入ることに。それでも、桃の機嫌は治まらない(-_-;)。
まして、去勢前のりゅうがちっこ飛ばしを始めてしまったんで、りゅうと遊んだ母は、シャワーを浴び、髪を洗い(りゅうちゃんは母の頭にちっこをかけるジャンピングスプレーの名手(; ̄ー ̄A)、服を着替え、桃と接することを守った。日によっては、仕事から帰ってから寝るまでの数時間に、3回もシャワーを浴び直すようなことも少なくなかった。
でも、それで桃が平静さを取り戻してくれるなら、そんなこと何でもなかった。
けど、それでも桃の怒りは治まらず、一週間が過ぎた…。桃の顔つきも以前の優しい顔じゃなくなってしまったし、何よりペレットを食べる量が少し減っていることが心配だった…。ストレスのかたまりになってしまった、愛しい桃を見ながら、頭に浮かんだのは、りゅうを里子に出すこと…。
それから数日..。二人の母は何度も何度もその事を話し、何日も眠れない夜を過ごし、とうとうりゅうを里子に出す事を決めた。桃とは、もう2年半の絆がある。体も弱くて、私達でなければ育たない子だったかもしれない。けど、りゅうちゃんは、健康優良児で、人なつっこくて、まだ子うさぎだけに順応力もある。うさぎ好きの優しいお家にもらっていただければ、その方が、桃はもちろん、りゅうにとっても幸せに違いない….。
それで、ネットの里親募集の申し込みフォームに詳細を書き入れ、送信ボタンを押す……はずだった。そこをクリックすれば、りゅうと私達の絆はおしまい。私達は、りゅうに優しいママが決まってくれる事を祈りながら、元通り桃だけの母になって、桃を守ってやれる…….はずだった。
でも、わずか1ヶ月半とはいえ、出逢ってから今までの無邪気なりゅうの姿がちらついて、涙が出て来て、どうしても送信ボタンを押す事ができなかった。
もちろん、桃の精神と肉体の健康は何としても守らなくちゃならない。でも、縁あって迎えたりゅうをこんなに簡単に手放していいのか…私達は、やれることを全てやったって言えるのか、まだ何かあるんじゃないか、何か…。
そう思った時、桃のかかりつけになったばかりの主治医先生の顔が浮かんだ。
今だったら、何をさておいても、真っ先に相談しているはずの我が家のホームドクター。でも、その当時はまだ、数々のドクタージプシーを経てやっとみつけた良い病院っていう程度で、桃の健康診断を数回お願いした程度だったんだよね。だから、育児相談なんて、頭に浮かばなかったんだけど、でも桃の食欲が少し落ちてるのも気になるし、とにかく受診して相談してみよう…。
↓これは最近のりゅうちゃん、常に安定した食欲が頼もしい(>▽<)
そして、この時の受診で、桃は子宮が前癌状態になっていることを先生に発見してもらった。普通の健康診断では見逃されてしまうくらいの症状だったけど、放っておけば、いずれ子宮癌になる可能性大とのこと(女の子のうさぎさんの子宮癌はとっても多く、その為に避妊手術を推奨しているうさぎ専門医もいるほど)。
癌になってしまってから、子宮摘出手術を受ければ、それだけリスクも負担も大きくなるけれど、今ならまだ通常の避妊手術と同じレベルで手術を受けられる。
この先生になら、信頼して桃を任せられる。そう確信した私達は、桃の避妊手術をお願いしました。
もちろん、りゅうのことも相談したけど、先生は、桃が過度にいらだってるのは、子宮の鬱血の関係でおっぱいも腫れているし、もしかしたら疑似妊娠のような状態になっているからかもしれないって…。摘出手術をして、桃自身の体調が良くなれば、りゅう(の匂い)に対する神経過敏も変わる可能性があると…。
そして、一泊二日の避妊手術を経て、術後の経過もすこぶる良い桃が我が家に帰って来た。
桃は、先生の言葉通り、以前の穏やかな表情をとりもどし、りゅうの匂いに興奮することも無くなった。今思えば、あの鬼のような桃の顔は、妊娠してる母うさぎがテリトリーを守ろうとしていた顔だったのかも…。やっぱり子宮を病んで、疑似妊娠の状態だったから、あれほどりゅうの匂いに対して敏感だったんだろうな…。
逆に、りゅうを迎えることがなかったら、桃が子宮を病んでいることに気づくのが、遅れてしまったかもしれない。
りゅうちゃんは、桃の病気を早期発見させる為に、我が家にやってきた子だったんだ…!!。
自分が里子に出されかけたことも知らず、無邪気にうさぎジャンプを見せるりゅうの姿に、母ちゃん達は申し訳なくて、申し訳なくて、何度も頭を下げたよ。未だに、りゅうのことだけは、人前でも「りゅうちゃん」って呼んでしまうのは、なんとなくりゅうに対して負い目があるからかな~(;´▽`A。
↓お顔でツンツンするのは「遊ぼ~」の合図なんだよね♪
子宮摘出からほどなくして、桃とりゅうは、同じうさ部屋での暮らしをスタートさせました。体の大きさが倍違うから一緒に遊ぶことはなかったけど、ちゃんとお互いの存在を認め、よい姉弟だったと思います。時々は、ケージ越しにお話をしてたかも(#^.^#)。
桃姉が、虹の橋に旅立った時も、母ちゃん達を支えてくれたのは、りゅうの優しさ、おおらかさだったね。
あの日、送信ボタンを押していたら、今母ちゃん達は、ここに存在していなかったかもしれない…。
あの日が、本当の意味で、りゅうと家族の絆を結んだ日かもしれない..。
りゅう、4歳のお誕生日おめでとう!!!!
いつも元気な、我が家のムードメイカー、りゅうちゃん。
今日はりゅうの大好きなバナナでお祝いしようね(*^-^*)
母ちゃん達、りゅうちゃんに、世界一、宇宙一大きな「ありがとう」を贈るよ!!!!
これからもそのおおらかさで、母ちゃん達をずっとずっと支えてね….!!!!
りゅう、大好きだよ~~~!!!!